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世界的同時不況の可能性は?
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作成日時 : 2008/09/06 20:08
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このところ、ネット上を流れるニュースには少々気になることが多い。アメリカにおける経済不況がいよいよ深まりつつあるのか、と不安になるような記事がある。1929年10月のウォール街株価大暴落に端を発した世界恐慌もアメリカ発だったが、今回サブプライムローン問題を端緒とする不況は、世界中を巻き込む可能性があるのではないか。何とも不気味な感じだ。
そもそも、去年来続いた原油先物市況の高騰も、やっと峠を越したかと思いきや、いまだに百ドルを超える水準を維持している。アメリカが駄目でも、中国やインドの需要があるという思惑が、この高値圏を維持させているのだろうか。少なくともアメリカ経済の状況は、ネットのニュースを見る限りでは、すでにこの高値を維持させる理由にはならないように思えるからだ。
アメリカにおける新車販売の長期的不振、これはもう危機的状況と呼ぶべきではなかろうか。何をおいても車がまずは必需品とされる社会で、新車販売台数の長期的落ち込みは、何はともあれアメリカ経済の状況を正確に反映しているのではなかろうか。以下は、ネット上で見つけた記事であり、私にとっては少々不気味な前兆のように思える。
【
アメリカ8月新車販売、10か月連続のマイナス…低燃費車が人気に
9月4日22時40分配信 レスポンス
アメリカの民間調査会社、オートデータ社は9月3日、8月の米国新車販売データを公表した。それによると、乗用車とライトトラック(SUVやピックアップトラック)を合わせた全販売台数は124万9793台。前年同月比は15.5%減と
10か月連続のマイナス
となった。
景気後退の影響を受けた新車需要の冷え込みは、回復の兆しが見えない。
米ビッグ3はそろって2桁の大幅減。GM(サーブを除く)は20.1%減の30万5782台、フォードモーター(ボルボを除く)は25.5%減の15万 448台、クライスラーグループは34.5%減の11万235台。とくにクライスラーにとっては、ライトトラックが34.1%減と落ち込んだのと同時に、乗用車が35.7%減と大幅ダウンしたのが痛手だ。(後略)】
【
8月失業率6.1%、5年ぶり高水準〜米国
アメリカ労働省によると、8月の失業率は6.1%となり、5年ぶりの高水準を記録した。これは、市場の予想を上回る数字となった。
アメリカの非農業部門の就業者数は、7月に比べて8万4000人減り、
8か月連続の減少
となった。アメリカで雇用の悪化が続いていることを示す数字で、景気の先行きに対する懸念が広がりそうだ。】[6日8時41分更新](下線引用者)
少々記憶がはっきりしないので、ネット検索で調べてみると、サブプライムローン問題がネット上に流れ始めたのは去年の8月が最初である。つまり12か月前だ。その影響が具体的に産業界に出始めた頃からと考えれば、新車販売が「10か月連続のマイナス」というのも納得できる。さらにそれが、自動車およびその関連業種を初めとして建設関連等の不況業種のリストラを招いたと考えれば、就業者数の「8か月連続の減少」というのも、見事に符合する数字だというふうに考えられる。
中でも、私が新車販売台数に着目するのは、アメリカ人の生活スタイルにおける車の重要性が、日本とはまるで異なっていると考えるからだ。日本では、車というのは、いわば衣・食・住・車というように並列的にあるのに対して、アメリカでは車(衣・食・住)というように、車の使用を前提として生活スタイルが成り立っているのだ。衣服や食材の買い出し、住まいもまた車使用を前提に社会のシステムが出来上がっている。
例えば、生活費に占める食費の割合をエンゲル係数とよび、生活の困窮の度合いをはかる指標とする。今、仮に、一日の24時間に占める車使用の度合いを算出し、これを車依存係数と呼ぶとすれば、それは社会のシステムが車に依存する度合いを示す指標であり、それによって車社会化度というようなことを知ることが出来よう。アメリカは、この車依存係数が、たぶん先進国の中でも飛び抜けて高いに違いない。
そんなアメリカ社会においては、自動車メーカーはむろん、その下請けや関連産業、むろん車販売に携わる会社、自動車修理工場、さらにドライブスルーの販売法をとる様々な職種等を考慮した場合、新車販売台数の低迷が及ぼす影響は、日本などとは比べ物にならない大きなものではなかろうか。もっとも、それについて私は、資料的裏付けを持っているわけではなく、したがって感覚的憶測の域を出ないのではあるが。
もっとも、サブプライムローン問題の噴出が12か月前、新車販売台数の減が2か月後の10か月前に始まり、さらに2か月ほどのタイムラグで雇用状況の悪化が続いたという状況を考えると、新車販売台数がアメリカ社会の経済状況を割と正確に表現する、ということを物語っているように思える。今後アメリカ経済の状況がどうであるかは、この新車販売台数の変化が一つの目安となるのではないか。それが持ち直さない限り、アメリカ社会は不況への坂道を転がり続けている、と考えた方がいいのだろう。
問題は、それが日本や世界の経済に及ぼす影響だ。世界恐慌からほぼ80年、修正資本主義の現代では、かつてのような恐慌が単純に起こるかどうかは知らないが、かなり大きな経済上の転機になる可能性はあるだろう。政治的にいまだ安定しない現代社会では、経済の混乱は、大きな世界的混乱につながる可能性もある。
いよいよドル本位制の終焉も近いのだろうか。サブプライムローン問題自体、すでに行き詰まっていたアメリカ経済の悪あがきから生じたもの、という解説をしている経済学者もいるようだが、そこのあたりが明確に分析されるためには、もう少し時間的経過が必要なのかも知れない。現在″というのを明確に見通すのは、極めて困難なことのようである。
いずれにせよ、この秋の世界経済の動きを、しっかり注視する必要があるように思われる。大統領選も結構だが、その陰に隠れるように、不穏な雲行きというか、何となく不気味な経済の動きがあることを知っておくべきだ。さて、例によってあまり信頼性のないアーリニャーヌパタ予想を一つ。次期大統領は、イラク問題よりも大きな難局に直面するかも知れない″
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