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zoom RSS 米鉄鋼輸入制限、日本も対象

<<   作成日時 : 2018/03/09 09:44   >>

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画像 私は経済のことなど知らない。しかし、自分なりにいろいろ考えてきたことはある。いろんなことに疑問を持ち、それに対して自分なりに考えることは、とても楽しい私の趣味だ。NHK教育の『2355』の数学問題しかり、なぜアメリカは大きな犠牲を払ってまでイスラエルに肩入れするのか等々、暇だなあと言われかねないことを考えるということだ。

 なぜアメリカはこれほど巨額の貿易赤字を垂れ流しながら、経済的に破綻することがないのかというのも、そんな疑問の一つだった。ネット上の様々な情報を読んだ限りでは、ドル本位制とでも呼ぶべき圧倒的なドルの信頼性、その根拠である世界一の経済軍事大国としてのアメリカ、ということを知ることができた。

 同時に、アメリカが赤字を垂れ流すことの半面である世界中の黒字が、実はアメリカ金融市場に還流し、そこからアメリカ国内は無論、世界に投資され莫大な利益を上げるというシステムが出来上がっていて、それが、アメリカの赤字など補って余りある利益をもたらしている、という。

 経済の進化というものを考えた場合、おそらく最初は工業化を目指し、国内産業保護育成のために関税をかけることから出発するのだろう。しかし、それがある程度の段階に達したら、関税を引き下げ、あるいは撤廃することで貿易の拡大を図り、相互の経済活動をより活発にすることで、共生的に発展しようという段階を迎える。それが、アメリカが戦後一貫して主張してきた自由貿易主義というものの歴史的背景だろう。

 世界の発展段階には格差がある。自由貿易主義のお陰で、後進国が大いにその経済発展を助けられたであろうことは容易に想像できる。だが、その反面、アメリカのような先進国では第2次産業の衰退が起きた。中国を始めとする後進国の安い労働力に対抗できなかったからであり、しかし同時にそれは、アメリカ国民がより安い工業製品を購入できるという二律背反的現象としてあった。むろん日本の長期デフレも、そんな世界経済の大きな流れが生み出したものであろう。

 しかし、それがアメリカの経済的衰退に繋がらなかったのは、前述した金融を始めとする第3次産業への大きな転換が起こり、それがアメリカ経済の屋台骨ともなったからだ、と結論していいのではなかろうか。

 そのような、より高度な経済段階への進化に失敗した日本は、グローバル経済がもたらすデフレに苦しみ、異次元の金融緩和などという追い詰められた金融政策で、どうにか国内デフレの進行に歯止めをかけている土俵際状態だ、ということになる。デフレをもたらすグローバル経済という世界の趨勢に、金融緩和などという昔ながらの政策で対抗しようというのだ。残念ながら、結果は目に見えている。

 異次元などという大げさな表現をしても、それがもはや効果が期待できる積極的金融政策とは言い難い、土俵際耐え忍び政策に過ぎないのは、経済人の誰もが感じていることではなかろうか。

 金融政策で可能なのは残念ながらここまでであって、その先へと展望を開くのはむろん「第3の矢」だったはずだ。化石燃料から新エネルギーへの転換、老朽化が著しい莫大な社会インフラの更新、あるいは社会福祉のより一層の充実、とにかく何でもいいのだが、新たなる国策によって経済の未来を拓くべきだったのだ。

 自民党も世界一と威張っていた官僚も、もはや老朽化したのだろうか。「第3の矢」どころか、消費税引き上げすら出来ない。国民は、福祉が充実するのなら消費税増税もやむを得ないという段階にあるのに。

 まあいいか。そんなことより、日本経済の土俵際状況を、一気に土俵外へと蹴落としかねないことが、今朝のニュースで流れた。トランプ大統領が、「鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置の発動を命じる大統領告示に署名」したというのである。「気違いに刃物」とはこういう場合の表現だろうか。一瞬言葉を失ってしまった。

【 米鉄鋼輸入制限、日本も対象=トランプ氏が決定―協議次第で解除も
            3/9(金) 5:35配信 時事通信社

 [ワシントン時事]トランプ米大統領は8日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置の発動を命じる大統領告示に署名した。

 輸入増加を安全保障上の脅威と認定し、15日後に鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を適用する。除外対象は当初、カナダ、メキシコの2カ国にとどめ、日本など他の同盟国については、安保・経済両面の協議次第で関税を解除する方針を示した。

 中国と欧州連合(EU)は関税が適用されれば、報復する構えを見せており、貿易摩擦が激化する恐れがある。(後略)】

 ひどいもんだ。これが端緒となって、世界的に保護貿易主義への流れが起きれば、今実現している世界経済のシステムは変容を余儀なくされ、貿易赤字国なのに成り立っているというアメリカも沈没するだろう。まさに「気違いに刃物」である。無知が権力を振りまわすととんでもないことになるものだ。

 日本も例外国家に入れてもらえるかもしれないなどという考えは、基本的にアウトである。どのみち保護貿易主義が世界的にどんどん進行した場合、世界貿易は縮小する。経済が世界的に冷え込んだら、アメリカ金融界だけでなく、当然日本経済もアウトだからだ。

 もはや、日本の鉄鋼やアルミが助かればいいというレベルの問題ではない。そもそも人手不足だの大卒者の売り手市場だのという日本の状況は、金融緩和から一転して利上げ段階に入ったアメリカの好景気や、その後に続こうとしているヨーロッパ先進国の景気回復が後押ししているのははっきりしている。そんな状況に水を差しかねないのが、トランプ大統領の無知な政策だ。ひどいものである。

 1929年、アメリカが原因で、世界経済が大きな曲がり角を曲がった。先にあったのは地獄だった。2018年、またもや歴史的曲がり角に来ているのか。「その程度の国だということですよ」か。麻生財務相も的確な表現をするものだ。アメリカよ、またしてもお前か、ということだからだ。


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