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zoom RSS 世界を振り回すトランプ大統領の時代錯誤、見果てぬ夢

<<   作成日時 : 2018/06/01 09:20   >>

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画像 とんでもない時代錯誤の大統領が現れたものだ。こんな政策は、第二次大戦以前ならアメリカでもとられていたし、戦乱で疲弊したヨーロッパや日本、また経済発展から取り残された国々でとられてきた政策だ。一言で言って、未成熟な企業の育成、発展を促すべくとられる経済後進国の政策でしかない。

 いわゆる保護貿易主義。ちょっと考えれば、それが外国製品の輸入を制限することで、国内産業の保護育成を図ろうとするものであり、その関税というコストを払うのが自国輸入企業や国民であることは論じるまでもない。

 戦後の日本でも、高い関税を課された輸入品は舶来品(おそらくもう死語だろう)と呼ばれ、品質もデザインも優れているが、目玉が飛び出るほど高く、金持ちしか買えなかったものだ。関税は外国企業が払うのではない。外国企業は輸出を妨げられるが、関税を払うのは輸入企業であり、国民なのだ。

 だから保護貿易で関税を課すということは、裏側から言えば、自国輸入企業や国民負担を増やしてでも脆弱な国内企業を保護育成しようという政策なのだ。ここまで書けば、保護貿易などというのが経済後進国の止むを得ざる過渡的政策であり、経済がある程度発展するまでの必要悪的政策であるのははっきりしている。

 そんな政策を、アメリカという経済大国が行おうというのである。耳を疑うとか、あきれて言葉を失うとか、そういう言葉しか出てこない。高校生でも分かるような、理不尽な国民負担をお願いしてまで、かつてコスト競争に敗れた国内業種、競争原理で敗退したに過ぎない脆弱企業を再興させ、保護しようというわけだ。

 理屈から言ってそれは、本来淘汰されてしかるべき脆弱業種、コスト競争力のない企業を国民負担で救済、あるいは再興しようということであり、それが長期に渡って実施された場合、かつての中国の国営企業同様、生存不適格企業を国内に蔓延させ、経済全体を弱体化させる政策に過ぎない。

 こんな馬鹿げた政策を、アメリカのような優れた経済学者が汗牛充棟といった国で行えるとは! とにかく口をあんぐり、そんなトランプ大統領の政策発表に歓声を上げる人々を見ていると、どこにでも目の前のことしか見えない人たちはいるのだと呆れるしかない。そのために支払う代償が見えていないからだ。

 ところで、一部の農産物が高関税なために、日本の関税全体も高いように誤解している人もいるようだが、日本は先進国中でも関税の低い国である。アメリカでは、輸入される日本車には2.5%の関税がかかる。ところが、日本に輸入されるアメ車にかかる関税はゼロである。でも売れないのだ。燃費や、また日本の道路事情等を考慮した魅力あるアメ車がないからだ。

【  NY株反落、貿易戦争巡る懸念が圧迫 (31日)
            6/1(金) 6:21配信 ロイター

 5月31日木曜日-米国株式市場は反落。貿易戦争を巡る新たな懸念が圧迫した。米政府は同日、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対し鉄鋼・アルミニウム輸入関税を適用すると発表。これを受け、カナダなどは対抗措置を導入する方針を表明した。ロイターの我謝京子が、ニューヨークからレポート。】

【  日・EU、米の輸入制限「安保で正当化されない」
            6/1(金) 7:17配信
 日本とEU(ヨーロッパ連合)は、アメリカの鉄鋼などの輸入制限措置について「正当化されるものではない」とする共同声明を発表しました

 「多角的貿易体制に悪影響を及ぼす措置は極めて遺憾である」(世耕弘成 経産相)

 パリを訪問中の世耕経済産業大臣は31日、EUの閣僚と会談し、アメリカ・トランプ政権の鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置について、「国家安全保障を根拠に正当化されるものではない」とする共同声明を発表しました。また、アメリカが輸入車とその部品の関税引き上げを検討していることについても、「世界市場に深刻な混乱を招き、WTOルールに基づく多角的貿易体制を崩壊させかねない」と強く批判しました。

 こうした中、トランプ政権は31日、新たにEU、カナダ、メキシコに対しても鉄鋼とアルミの輸入制限措置を発動すると発表、これに対しEUとメキシコが対抗措置をとると表明しました。トランプ政権が保護主義的な政策を相次いで打ち出すなか、日本政府は今後、EUと連携して対抗していく考えです。(01日00:13)】(下線引用者)

 20世紀後半、特に90年代以降は、経済のグローバル化が進み、その過程で先進国の様々な製造業種が、中国や東南アジア諸国への生産移転により淘汰されていったのは誰でも知るところだろう。

 それは必然だった。中国で作るのでなければ、アップルのiphonはサムスンに敗北して、とっくに世界市場から姿を消していたことだろう。グローバル化とは、資本が最も利潤を上げやすい地域を求め、国境を越えて活動する時代の幕開けだった。

 しかし、同時にアメリカは金融資本主義への移行を強め、その悪影響を最小限に抑えたというべきである。ところが、その新たに台頭した経済体制が、未だその運用に関して十分なルールを作り上げる前に、一気に膨張肥大した結果起きたのがリーマンショックだった、ということだろうか。

 なお、日本ではアメリカのような金融経済システムへの移行は起きず、未だに昔ながらの製造業復活という夢にしがみつき、その結果だらだらと続く不況に苦しんでいる。そんな見果てぬ夢を金融政策で支えているのが、黒田日銀の「異次元の金融緩和」だということいなる。

 可愛そうに。世界の先進国では、リーマンショック以降の金融緩和からの正常化が始まっているが、日本だけは、未だに簡単には手を引けない泥沼状況だ。今後、アメリカの保護貿易が貿易戦争を引き出し、世界貿易が縮小する状況となったら、金融政策を行う余地のない日本は大変なことになるだろう。

 ところで、そんな経済素人の男がアメリカ大統領になり、往時のアメリカ製造業全盛期を夢見て、とんでもない時代錯誤の政策を始めている。安倍首相は、日本経済にとって疫病神になりかねない男との蜜月演出を、今頃悔やんでいるだろうか。

 トランプ大統領に進言するとしたら、「そんな夢物語は、あなたの嫌いな不法移民をどんどん受け入れ、その弱みに付け込んで奴隷賃金で働かせることでしか可能ではないですよ」ということになる。もしくは、「あなたの大好きな大統領令で、労働者の賃金を現状の3分の1以下に切り下げれば可能でしょう」ということだ。むろんそんなことをしたら、彼は間違いなく暗殺されるだろう。この国ではよくあることだ。

 とにかくとんでもない時代になったものだ。この分だとロシアだけでなく中国も、トランプ大統領の応援団に回るだろう。この男の政策によって、アメリカの経済的没落、国際的孤立や威信低下が早まるだろうからだ。国際経済は、アメリカの時代錯誤的政策によって、今後大きな混迷、動乱の時代に入る可能性がある。

 なお、以上述べてきた見方は、経済など素人の私が、2000年以降読んできたネット上の様々な情報から考えたことに過ぎない。私は理屈をきちんと踏んで考えているつもりだが、あくまで素人の見方である。従って他人に同調してもらおうとは露ほども思わない。


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