NHK教育『糸巻き』問題

画像 寝る前に歯を磨くのは、これ以上歯を失いたくないという理由からである。あまりに歯磨きを軽視し過ぎた。お陰で歯はボロボロ、多くの歯を失ってしまった。私の年代で、私ほど自分の歯を持たない人間はそう多くないはずだ。歯医者に行き、それなりに手入れするのが当たり前だからである。

 昔は、60歳を過ぎたら総入れ歯と言う人も珍しくなかった。保険制度が確立したのは、沖縄の場合、私が高校時代であり、しかもその時は現金でまず払っておいて、あとで払い戻しを受けるというような制度だった。貧しかった私たちの親の世代は、だから歯医者に頻繁に通うようなことは無かった。それが、入れ歯が多かった理由だろう。

 ただし、私たちの世代は、大学4年生の時には復帰が実現し、医療保険制度も現在のような充実したものになり、歯医者へも通えるようになった。だから私の世代は、それなりに自分の歯で噛んでいる人が多いはずだ。私の場合は、個人的事情で歯医者へ通うのが億劫で、それで歯をダメにしてしまったのである。

 まあ、そんな余談はこれくらいにして、先日寝る前の歯磨きを終えて戻ると、テレビで面白い問題が出題されていた。糸巻きを置き、その糸を引くと、糸巻きはどのように動くのか、という問題である。解は3択だった。

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 さて、どうなるでしょうという問題である。寝る前にこんな面白い問題を、視聴率など無視して出すところが実にいい。これだからNHK教育番組の視聴がやめられないのである。

 直感的に(2)が正解だろうと考えた。糸を引けばその反対側に転がるように感じられた。小さい頃、母は子供服を縫う下請け内職をしていた。ミシン糸もたくさんあって、その糸を持ち上げれば反対側へ転がる。何でこんなのが問題になるんだろうと思った。

 実際に引いてみる。えっ、何これ! 私は驚いた。(1)が正解で、糸を引いた方向へと転がったのである。なぜだ? 頭の中が混乱した。いやはや、この年になって、こんな奇妙な現象に突き当たるものなのか。

 まず、糸巻きが右側へ動かなかったのはなぜか、考えてみた。糸巻きが床に置かれているのでなく、その中心が横棒などで貫かれ、空中にある状態ならば、糸を引けば糸巻きは右側へ動く場合の回転運動をするはずだ。

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 この図を頭の中にイメージしたために、右側へ動くという解答になったのだ。ただしそれは、図のように糸巻きの中心が芯棒で貫かれ、自由に回転出来るような状態にある場合の話であって、問題のように糸巻きが床に置かれている場合はそうならない。糸巻きの中心は重心でもあって、そこから下向きに重力が働いている。すると、床と糸巻きの間には摩擦力が働き、糸を引いてもこの図のような回転運動は起きないと考えられる。

 なぜ糸を引いた方向、左側へ動くという現象が起きるのだろうか? 糸巻きをぐるっと回って180度向きを変えられた力が、床との摩擦力で相殺されることで右側へ動くのが封じられる結果、左側へ動くというのはどうだろう。以下の図。

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 さて、自分で書いておいて無責任な話だが、あまりいい感じがしない。問題を解いたときのすっきり感というものがある。これがある場合は、大抵正解である。眼から鱗という言葉があるが、本当にそんな感じがするものだ。今回の場合、そのすっきり感がまるでない。おそらく間違いなのだろうと思う。あるいは、何か重要な過程をすっ飛ばした論理的飛躍があり、やはり十分には理解出来ていないかのどちらかだろう。

 まあ、いいか。人には向き不向きがある。私は文系人間で、緻密さや論理性に欠ける人間だ。今回は負けを認めよう。どなたかすっきりした説明をよろしくお願い致します。


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